継続的にコストを削減している企業が実施している3つのこと

近年、日本企業ではバックオフィス改革が注目を浴びています。労働生産性を高める働き方改革に始まり、テクノロジーを活用した支出の分析、コスト削減にも多くの企業が取り組み始めています。

しかし、継続的にコスト削減を行っている企業はほんの一握りなのが現実です。

多くの企業は一時的な取り組みであるプロジェクト形式を取っています。

場当たり的なコスト削減に留まってしまう企業と、日頃からコスト管理を行い、継続的に削減ができている企業。いったい何が違うのでしょうか?

実は、継続的にコスト削減を実現している企業はある「3つのポイント」を抑えています。

本記事では、「持続的なコスト削減が可能になる3つのポイント」をご紹介します。

TEXT BY Leaner Magazine編集部

 

組織的なコスト削減を継続的に行うための3つのポイント

場当たり的なコスト削減から脱し、継続的なコスト削減を実現するために抑えるべきポイントは以下の3つです。

 

経営陣がコスト削減にコミットする

コスト削減を継続的に進める上でまず重要なことは、「経営陣がコミットし、コスト削減の重要性を組織全体に伝えること」です。

前提として、従業員はコスト削減をネガティブなものとして捉えがちです。このため、まずは経営陣が先頭に立ってことの重要性を伝え、組織をリードすることが重要になります。逆に、現場に丸投げしてしまい、なかなかコスト削減が進まないという例も少なくありません。

重要性を社内に伝え、目標を設定し、削減活動全体をリードすることはもちろん、場合によっては先頭に立ってコスト削減アクションを実践することも必要になるでしょう。

2018年にマザーズ上場を果たした「GAテクノロジーズ」などは、これを実践する代表的な例と言えます。

尚、適切なアクションを起案し、実行していくためには、コスト削減の定石となるアプローチについて正しく理解しておくことも必要です。

  

活動を定期的に振り返り、成果を正しく評価する

2つ目は「活動を定期的に振り返り、成果を正しく評価すること」です。

プロジェクト形式でコスト削減の取り組みが終わってしまう場合、削減成果の振り返りが正しくなされていないケースが少なくありません。

費目ごとにどの程度の削減効果が得られたのか。サプライヤーマネジメントユーザーマネジメントでそれぞれどのような取り組みを行い、どの打ち手が効果的だったのか。

こういったことを1つ1つ振り返り、ノウハウとして蓄積することが、継続的にコスト削減を続けていく上で重要になります。

また、成果を定期的にモニタリングし、適切に評価することは、社員のコスト削減へのモチベーションを高めることにもつながります。売上を上げることで営業が評価されるように、コスト削減を実現した社員も本来同等に評価されるべきでしょう。

逆に、成果が出たときに「今まで無駄なコストを払っていたことを責める」といったことは避けるべきです。

このように定期的に振り返りと評価を行う体制を整えることで、一時的なプロジェクト形式で行っていたコスト削減のサイクルを日常的に回すことが可能になります。

 

継続的に支出をトラッキング

最後に、「継続的に支出をトラッキングすること」が重要です。

せっかくコスト削減に成功しても、その後何もせずにリバウンドしてしまっては本末転倒です。こういった事態を防ぐためにも、管理会計の水準を高め、日常的に支出をトラッキングするしくみをつくることが重要です。

たとえば「コピー費」の場合、「事務消耗品」と大まかに金額を把握するのではなく、「コピー費〇〇円」といった粒度で金額を把握し、毎月の使用状況をモニタリングします。また、定期的に「カラーコピー〇〇円、白黒コピー〇〇円」といった要素レベルでの支出状況を確認することが望ましいでしょう。

こうすることで、コスト増減の機微に気付き、すばやく対処することが可能になります。特に、サプライヤーとの交渉で契約単価が下がったものの、使用量が増加し結果的に全体のコストが増えていた、といった事態を未然に防ぐことができます。

まとめ

「経営陣がコスト削減にコミットする」「成果を振り返り、正しく評価する」「継続的にトラッキングする」——このたった3つのポイントを抑えるだけで、継続的なコスト削減が実現します。

特に「経営陣がコスト削減にコミットする」は、意識次第ですぐにでも実践に移すことが可能です。

一方、比較的手間がかかると思われる「振り返り・評価」「継続的なトラッキング」も、近年ではペーパーレス化が進んでいる企業が多く、導入のハードルはそれほど高くないはずです。

是非、継続的な支出管理に取り組んでみてはいかがでしょうか。