エレベーターのメンテナンス費用にコストをかけすぎていませんか?経費の削減方法や主要な保守会社を紹介

エレベーター

多くの従業員が、毎日利用するエレベーター。
実は、エレベーターは設置費用以外に多くのメンテナンス費用がかかっている事をご存じですか?
その額は、一台につき“年間数10万~数100万円”。決して小さくありません。

しかし、エレベーター保守費用は、すぐに削減できる間接費でもあります。

今回は、「エレベーターの保守費用」のコスト削減手法をご紹介します。

TEXT BY Leaner Magazine編集部

エレベーター保守の経費削減に取り組むべき2つの理由

「経費削減」と一言で言っても、様々な費目があります。その中でも、なぜ「エレベーター保守費」に取り組むべきなのでしょうか。その理由は2つあります。

 

1.コスト削減を実現するまでのハードルが低い

経費削減に取り組む際、ほとんどの費目について、社員の協力なくしてコスト削減が進むことはありません。

たとえば、印刷費削減の一環で印刷枚数の節約を実施する場合、印刷枚数の制限などについて社員にルールを説明し、働きかけなければいけません。

しかし、いくら働きかけたところで、社員がそれを実施してくれるとは限りません。。場合によっては、社員のモチベーションを低下させてしまう可能性もあります。

ところが、エレベーター保守費用のコスト削減は、極端に言うと、実現のために社員の協力を必要としません。担当者がエレベーターの保守契約を見直すだけで良いので、コスト削減実現のためのハードルは低いと言えるでしょう。

 

2.コスト削減インパクトが大きい

ある程度の規模の会社では、年間で約100万円以上がエレベーター保守に使われています。会社によっては、年間数100万円にのぼるところも。

元々使われている金額が小さくないだけに、少しの割合をコスト削減できれば、インパクトのある成果を出すことができるでしょう。

 

エレベーター保守費の決定要素とは?

エレベーター保守の経費削減に取り組む際、初めに把握しておきたい事項として、エレベーター保守費用が「どのような要素によって変化するのか」があります。保守費用の決定要素を理解することで、どこに削減余地があるのかを発見しやすくなります。

エレベーター保守費用は、「契約会社」と「契約形態」の違いによって、特徴と費用が異なります。ここでは、契約会社と契約形態をそれぞれ2つに分けて紹介します。

 

契約会社の分類で分かれる費用

エレベーター保守の契約会社は、メーカー系と独立系の2つに大別されます。

  • メーカー系

製造メーカーの関連会社がメンテナンスを提供する場合、メーカー系のエレベーター保守会社に分類されます。エレベーターの部品や機能など、最新情報を網羅している一方で、部品の開発コスト等も上乗せしているケースが多く、比較的価格が高くなるケースが多いです。

  • 独立系

独立系とは、メーカー系列に属さない会社のことです。メンテナンスや修繕に必要な部品を、必要な時だけメーカーから取り寄せているため、開発コストもなく低価格であることが多いです。当該製品に関する詳細な情報は持ち合わせていないこともありますが、顧客ニーズに合わせたサービス提供が可能という特徴があります。

このように、コスト面だけを見ると、製造・開発コストが費用に含まれるメーカー系に対し、独立系のエレベーター保守会社の方が、安価になりやすい傾向があります。
 

 

契約形態で分かれる費用

契約形態は、フルメンテナンス・POG契約の2種類に分かれています。

  • フルメンテナンス

エレベーターの各装置・部品の点検や調整をし、故障(人為的でないもの)、劣化した部品の交換、修理を行います。フルメンテナンス契約では、修理費は月々の保守料に含まれており、突発的な修理、部品交換やワイヤー取替え工事代金などの心配がありません。

  • POG契約

パーツ(P)、オイル(O)、グリス(G)の略で、電球・ヒューズ・リード線などの消耗品、オイル等の保守に必要なものを保守料に含み、その他の部品の交換・修理は別料金となります。フルメンテナンス契約とは異なり、部品の交換や修理があればその都度追加で料金を支払う必要があります。

 

エレベーター保守費用削減のため、契約を見直す際の手順

エレベーターの保守費用を削減する方法は、「契約会社の分類と契約形態の観点で契約を見直すこと」です。

契約会社の分類と契約形態を自社の現状にあったものに見直すだけで削減余地は少なくありません。

しかし、「契約会社の分類(メーカー系か独立系)と契約形態が同じ」でも、会社によって料金はガラッと変わります。

実際に契約を切り替える際、最も良い形で経費削減を実現するための具体的なアイデアとして、相見積もりをした上での価格交渉が挙げられます。

相見積もりとは、複数のサプライヤーに同じ条件で見積もり依頼を取り、価格や条件を比較することです。

新たな取引先を決めるときに、1社から見積もりを取っただけでは、条件が良いのか悪いのかを判断することができません。そこで、より良い条件で購買活動をするために複数のサプライヤーを比較し、どの会社がどこに強みを持ち、どんな条件で契約できるのか知る必要があります。

相見積もりで注意すべきステップは以下の3つです。

  1. 自社のエレベーター保守点検費用の可視化
  2. 各種条件のチェック
  3. 相見積もりを取ることをサプライヤーに伝える

 

ステップ①自社のエレベーター保守費用の可視化

まずは、自社が「どの会社」と「どんな契約を結んでいるのか」明確にすることで、どのくらいの費用をエレベーター保守点検費用に使っているか把握しましょう。

 

ステップ②各種条件のチェック

次に、契約する際に求める条件をチェックしましょう。

条件には「保守回数」「価格帯」「技術やサービス」「災害時の対応」などの項目があります。

たとえば、部品の交換や修理のサービスの有無は、頻繁にそのサービスが必要になるかどうかで決めると良いでしょう。築年数が長く大規模に修理が必要そうであればフルメンテナンス契約、取り替えたばかりで修理等がそれほど必要なさそうであればPOG契約にする、などと判断します。

①で可視化された保守契約の現状を確認した上で、どのような条件が重要かを整理し、自社の状況に合わせて契約の中身を決定します。

 

ステップ③相見積もりを取ることをサプライヤーに伝える

最後に、サプライヤーに相見積もりを取る際、担当者に「他のサプライヤーにも同じ条件で見積もり依頼をしている」ことを伝えましょう。

事前にその旨を伝えてから見積もり依頼をすることで、他のサプライヤーとの競争環境を作り出し、より有利な条件を引き出せる可能性が高くなります。

 

コスト以外で検討しておきたいこと

エレベーター保守を依頼する時にコスト以外で気になるのが、トラブルへの対応速度です。

一口にメーカー系といっても、会社によってサポートの充実度合いは異なります。また、独立系のなかでも、それぞれの都道府県に根を張る地場の会社もあれば、全国に拠点を持つ会社もあります。

コストと同様ですが、自社の規模や立地などによって最適な契約会社は異なるはずです。一概にどちらがよいとは言えないため、「メーカー系」「独立系」といった区別ではなく、自社の条件にあった会社を選定するよう心がけるとよいでしょう。 

 

 

主要なエレベーター保守会社を比較

最後に、代表的なエレベーター保守会社をご紹介します。

メーカー系:三菱電機ビルテクノサービス(株)

【特徴】

  • 業界を牽引するリーディングカンパニー、信頼とノウハウの蓄積がある
  • Webから遠隔で、エレベーター内ファンのON/OFFが設定できる
  • Web上にアップロードした報告書を、パソコン/スマホから閲覧可能
  • オプションで「スマホでエレベーターの呼び出し機能」「モーションサーチ(※)」などが利用可能
  • 通常プランで24時間365日遠隔点検に対応

※モーションサーチ:「エレベーター内の動きが異常に激しい」「乗客が長時間動かない」という緊急事態を検出し、警告アナウンスや各階停止を行う機能

メーカー系ならではの高機能・サポートの手厚さのが特徴です。通常プランに「24時間365日点検」が含まれているのも安心でしょう。

三菱電機ビルテクノサービス(株)

 

独立系:エス・イー・シーエレベーター(株)

【特徴】

  • 拠点数、保守台数等で独立系NO.1。創設50年以上の老舗
  • 各主要メーカーの部品を豊富に取り揃えている
  • 拠点数が全国に150箇所、災害・トラブル発生時に迅速な対応が可能
  • オプションで、24時間365日遠隔点検サポートを受けることが出来る
  • 遠隔点検で得たデータ蓄積から、未来のデータ(コンディション)を収集し、点検の時期予測が可能

独立系の中でも、数多くのメーカーの部品を取り揃えており安心といえます。24時間サポートはオプションになりますが、その分、他の条件を統一して比較すると、基本料金が安くなっています。

エス・イー・シーエレベータ(株)

 

エレベーター保守の経費削減を検討してみましょう

エレベーター保守費用は、従業員の協力を要さず、契約を切り替えるだけでコストが削減できる可能性があります。

他の費目と比べても、「簡単に、大きな削減効果を」生み出せる費目の1つと言えるでしょう。

まずは社内でエレベーター保守費用の実態を調査するために、契約の見直しから始めてみてはどうでしょうか?

本記事がエレベーター保守へのアクションを促進できていれば幸いです。