2019.12.06
経費削減をコンサルタントに依頼すると何が起きる?元コンサルが全貌を解説 #大平裕介の経費削減入門

「意外と知らない経費削減のあれこれ」をお伝えするLeaner Magazineでは、経費削減に関する情報を定期的に発信しています。
本記事は、アメリカ合衆国・シカゴを本拠とするコンサルティングファーム・A.T.カーニーで経費削減を担当していた元コンサルタントであり、現在はLeaner Technologiesで代表を務める大平裕介に経費削減のいろはを聞いていく連載「大平裕介の経費削減入門」の最終回です。
抜本的な経費削減を行うには、これまでコンサルタントに依頼するのが一般的でした。ただ、最低でも価格は「2,000〜3,000万円」。経営に余裕のある企業しかできないアプローチです。
今回はコンサルタントが実際に行なっている業務を明かしつつ、安価でコンサルタントのノウハウを享受できる「Leaner」のプロダクト紹介を行います。
構成:オバラ ミツフミ
オバラ:前回のインタビューでは、経費削減の方法についてお伺いしました。その上で、自社だけで経費削減を実現するのは難しく、コンサルタントに依頼するか、「Leaner」(クラウドサービス)を利用するのか、どちらがベターな選択肢かについて大平さんのご意見を聞いています。
「自信を持ってLeanerをおすすめする」とのことでしたが、その理由について詳しく話を聞かせてください。
大平:分かりました。自社製品だからといって偏った意見を言わないよう、まずはコンサルタントがどのようにして経費削減を行っているかを解説します。一応元コンサルタントなので、情報は正確です。
本格的に経費削減をするには、全社のデータを集約し、費用費目ごとに、どれくらいお金がかかっているのかを分析して、サプライヤーを切り替えるなどのアクションを行う必要があります。話だけを聞いていると簡単そうに感じるかもしれませんが、作業量は膨大です。データを集計すること自体にものすごい時間がかかりますし、何にお金がかかっているかを把握できたとしても、他社の情報が分からなければ、そこにどのくらいのお金をかけるのが適切かどうか判断できません。
たとえば、A社がリースしているコピー機1台当たりの値段が、B社よりも高かったとします。とはいえ、B社の方が社員規模が大きく、より多くのコピー機をリースしているのであれば、1台当たりの値段が安くなるのは当然です。
つまり、自社で経費削減を完結させるためには、調達量が同等の競合他社にヒアリングをしなければなりません。正直なところ、自社完結は不可能に近いほど大変なんです。
そこで、コンサルタントが価値を発揮します。コンサルタントは、基本的に全員がエクセルの達人です。データをエクセル上で丸1日〜2日かけて集約・分析し、どこに経費削減余地があるのかを洗い出します。また他社のデータもあるので、比較検討もできる。
オバラ:なるほど!素人であれば数ヶ月かかる業務を、コンサルのテクニックを駆使して圧縮し、大変なヒアリング作業を代行しているということですね。でもコンサルって単価が高いイメージです。どのくらいのお金がかかるのでしょうか?
大平:どれだけ安くても、2,000〜3,000万円でしょうね。おっしゃる通り、そもそも依頼金額が高いコンサルタントが労働集約で作業をするので、それなりの金額がかかります。経費削減の現状は「ものすごくお金がかかるけど、彼らにしかできない仕事」なのです。
オバラ:そうなんですね。つまるところ、コンサルタントに発注する体力のない会社は、抜本的な経費削減が難しいということでしょうか?
大平:現状はそうですね。とはいえ経費削減には、ある程度決まり切った型があります。現状はほぼ「コンサルタントにしかできない仕事」ですが、やるべきことは分かっているんです。データを集約し、分析して、アクションするだけです。そのうちデータの集約と分析はシステムで代替できる作業なのに、システムがないために、コンサルタントの仕事になっています。
僕の考えですが、システムで代替できる仕事は、システムに任せた方がいいと思っています。アクションプランの作成など、ケースによって異なる業務に対して、人の労働力をそそぐべき。僕がLeaner Technologiesを起業したのには、そうした背景があります。
オバラ:「Leaner」は、コンサルタントの仕事を代替できるんですか?
大平:できますよ。費目ごとの支出分析だけでなく、同規模の会社さんであればどれくらいが適正価格なのかも、データベースがあるのでわかります。
コンサルタントに発注すると数千万かかるものが、Leanerなら月額数万円程度。自分で言うのもアレですが、革命的なサービスだと自負しています。
オバラ:利用する前に、資料請求や簡易な相談をすることはできますか?
大平:もちろんです。特に中小企業はそこまでコスト削減にお金をかけられないので、なかなかコンサルのノウハウを享受することができません。コスト削減によるインパクトを体感してみたいと思ったら、ぜひご連絡していただけると嬉しいです。
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