2021.08.06

<3分で振り返り> テレワーク対応を阻む壁 ー紙の帳票をデジタル化するための3ポイントー |Leanerセミナーレポート

<3分で振り返り> テレワーク対応を阻む壁 ー紙の帳票をデジタル化するための3ポイントー |Leanerセミナーレポート

コロナワクチンの接種も開始され、ようやくアフターコロナが見えてきた昨今。

政府要請の出社制限のためにテレワークを推進してきた企業も多いですが、まだまだ「紙の帳票」が残っているせいでテレワークができない企業も多いのではないでしょうか?

特にバックオフィス業務においては、見積書や注文書、請求書など、まだまだ様々な帳票が残されています。

本記事では、様々な企業のバックオフィス業務を改革してきたコクヨ株式会社、企業の調達活動をDXし、様々な見積書・提案書のペーパーレス化を提供している株式会社Leaner Technologiesが紙の帳票デジタル化について語ります。

  

川崎 伸子 氏  |コクヨ株式会社 イノベーションセンター ネットソリューション事業部 @Tovas推進グループ

1998年コクヨ株式会社に入社し、ワークフローシステム(グループウェアソフト)導入サポート、BPOをはじめとする各種新規事業の立ち上げ、デジタル文房具を活用したソリューション提案等に取り組み、2020年より現職。帳票Web配信クラウドサービス@Tovasの営業担当として日々顧客課題の解決に向き合う。

田中 英地 | 株式会社Leaner Technologies COO

一橋大学卒業後、2013年にA.T. カーニーに入社。

あらゆる業種・業態の企業を顧客に、新規事業、ビジネスデューデリジェンス、中期経営計画、マーケーティング、BPR、調達改革など、戦略からオペレーションまで幅広い業務に従事。マネジャーへ昇進したのち、2019年6月よりCOOとして株式会社Leaner Technologiesへ参画。

ペーパーレス化を進める3ポイント

―まず田中さんの方から、日本企業のテレワークの現状をご説明いただけますか。

田中:現状、日本企業のテレワーク実施率はいまだ20%前後に留まっています。

そこで、テレワークをやろうと思った時にどこが問題点なのかを明らかにするために「働く人の意識調査」というアンケート調査を見ると、以下のようになりました。

田中:特に、赤くハイライトしてある「職場に行かないと閲覧できない資料・データのデジタル化」「押印の廃止や決済手続きのデジタル化」から、紙によって発生する業務によってテレワークが阻害されていることが分かります。

単なる業務効率化という観点からだけではなく、DXへの対応という観点からもペーパーレス化は重要だと考えています。

―デジタル化を進め方や、進める上での注意事項は何かありますか?

田中:デジタル化を進める際には、大きく3ステップに分けて進めることが多いです。1つ目は、プロセスをデジタル化していく。そして、デジタル化したものをデータ化して蓄積する。最後に、その蓄積したデータを活用して業務自体を変えていく。

田中:逆に、デジタル化を進める上で陥りがちな状況は大きく4つあります。

まずは「要求を曖昧さなく定義してしまう」こと。定義をしてしまうとそもそも進まない、検証して違った時に戻れないことがあります。また、「作業量を見積もる」ことに関しては、最初の算段を柔らかくし、やりながら修正していく必要があると思うので、見積もらな方が良いでしょう。

「大規模なソフトウェアを受託開発する」ことについては、開発自体を進めていくと、成果物が出るまでに時間がかかってしまう。結果何も出ず、成果が出ないことで疑心暗鬼になってしまい進まなくなることがあるので、なるべく小さく始めていくのが重要だと思います。また、フィードバックをして改善することが大事になるので、「欲しい人と作る人」はできる限り協力関係にある必要があると考えています。

―ペーパーレス化を進める上でのポイントは何かありますか?

田中:ペーパーレスを進める上で重要なポイントとしては、以下の3つがあります。

  1. スモールスタート・スモールサクセス
  2. 業務プロセスは切り分けて考える
  3. 失敗を恐れない

繰り返しになりますが、「小さく始めて小さな成果を出す」ことは重要です。全ての帳票をペーパーレスにするのではなく、どの領域のどの帳票から始めていくかを考え、進めます。また、デジタル化に取り組む中で大なり小なり失敗は発生する可能性はあります。その際に動きを止めてしまうと改革自体が進まないので、許容できる範囲で小さくやってみて、学びながらやり方を変えていくことが望ましいです。

まずDXすべき業務は何か?   

川崎:現状、課題を感じている業務です。デジタル化は、「上から言われたから」などの理由で何となく進めてしまうと、翻弄されてどう進めたら良いか分からなくなってしまう。そのため一歩身を引き、今何が困っていて何が大変なのか、まず現在の業務を棚卸する必要があると思います。道具ありきではなく、必要だから道具を使う発想で進めるべき。

田中:そうですね。まず目的をはっきりさせるべきです。生産性を上げるなど、目的は定義したうえで、関連部門・部署にどんな方々がいて、それぞれどんなアクションをとっていて、どんなシステムやツールを使っているのかを一連してend to endで可視化する。それだけでも、紙のいらない部分や業務の中の非効率な部分に気づけると思います。

―基本的な質問にはなるのですが、DXすると何がメリットとして感じられますか?

川崎:やはり、「業務効率化」だと思います。田中さんがおっしゃっていたみたいに、棚卸する過程で、今まで考えずに作法としてやっていたことを、間接的でも省けるようになるのがメリットな気がしますね。

田中:そうですよね。一番メリットがあるのは今業務をやっている皆様が日々繰り返している業務をやらなくて良くなることですかね。また、紙が介在すると業務で二重三重でチェックが発生したりするので、紙がなくなることで実際の業務時間や精神的な負担を取り除けるのもDXの良いところだと思います。

社内でうまくDXを推進する方法は?

田中:「まずはやってみること」です。クラウドの良いところは、辞めやすい・始めやすい・切り替えやすい、だと思うので、興味のある方から始めていただく。業務の中でもどの拠点から始めるか、どの方々から始めるかを決める。そして、デジタル化に取り組む前に検証のポイントを決めておいて、検証できたものから全社に広めていく。このように、実際にやってみて良いと思ったものを全社に広めていく方法が望ましいです。

川崎:全く同意です。小さく始めると、様々なメリットがあると思います。小回りが効くとか、少額のコストで始められるだとか。最初から全社でデジタル化に取り組むとお金もかかるし、社内を説得するのに半年以上かかることもあります。そのため、まずは社内の事例を作る。たとえば、このチームのこの業務だけやってみて、その取り組みがうまくいったらその事例は宝物になります。他社の事例を参考にする際も皆さん同じ事業や同じ規模感の企業の事例を参考にされると思うんですけど、何よりの事例って社内ですよね。スモールサクセスが起きると、チームから部を、部から全社を巻き込んでいけると思います。

田中:ちなみに、帳票もいろいろあると思うんですけど、何から始めることが多いんですかね?

川崎:そうですね。@Tovasは中身問わず紙をデジタル化して送れるので、きっかけとしては「紙だと届け先が困っている」あるいは「送る側が困っている」ところを探します。ある程度日常的に、形式的に使用している「書」がつくものからだと始めやすいとおっしゃる方が多いですね。

―スモールスタートのコツって何かありますか?

田中:しつこいかもしれませんが、まずはやってみることですね。スモールスタートはスモールで終わらせたいわけではなく、あくまで最初の一歩なので、「どうやったら全社に広まりやすいか」という視点があると良いと思います。

そのため、始める前に「全社導入にあたっての検証」としての意識を持って取り組むことがコツです。たとえば、既存のシステムがあってそれより使えるか実感したい、使い勝手がわからないので使いこなせるかやってみたい、どれくらい楽になったかの効果実感が知りたいなど、始める前に、全社導入に際して懸念となる点を社内で共有しておいて、それを検証するためのスタートなんだという意識で進めていくのは良いですかね。

川崎:まさにおっしゃる通りです。何のためにやっているのかという目的を持って進められることもスモールスタートの利点ですよね。デジタル化を進める過程で、変化はあっても良いですが、「ゴールを見失わない」ことが重要だと思います。なあなあで進めていくともったいない。顧客自身は、気付いていなくても自分たちの中に答えや目的を持っているので、対話を通して私たちがそれを掘り出し、デジタル化の目的に気付かせてあげるとデジタル化は進めて行きやすいと思います。

業務のデジタル化・ペーパーレス化に成功する企業の特徴

川崎:良い意味で大雑把にできる企業さんが成功してます。何事もきっちり決めすぎると、今やっている業務よりも、デジタル化のほうが大変だという意識を持ってしまうので、「とりあえずやってみよう」と良い意味で大括りで見られる企業さんは成功している傾向がありますね。

田中:まさにそうですね。それと「感度の高いメンバーがいる」ことだと思いますね。同じ企業さんでも部門部署や拠点によって新しい取り組みに慣れているところがあるので、感度の高いメンバーをどんどん巻き込んでいくこと。

あとは社内でやるべきところと社外のリソースを活用できるところを分けると、皆さんが本来やるべき業務に集中できるようになると思います。

まとめ

  • 全ての帳票をペーパーレスにするのではなくて、どの領域のどの帳票からやっていくのかを切り分けて考えるのが重要
  • まずはスモールサクセスで自社の事例を作ると、チームから部署へ、部署から全社へと普及しやすい
  • 感度の高いメンバーを巻き込み、良い意味で大雑把にデジタル化を進めることが成功のカギ

*各社のサービスが気になった方は、ぜひチェックしてみてください。

@TOVAS:コクヨ社が提供する帳票Web配信クラウドサービス

https://www.attovas.com/

Leaner:Leaner社が提供する支出管理プラットフォーム

https://leaner.jp/services

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