2021.03.26

見積もりとは?効果的なタイミングや重要性・やり方のポイントを徹底解説

見積もりとは?効果的なタイミングや重要性・やり方のポイントを徹底解説

皆さんの会社では、最適な見積もりを実行できていますか?

企業の調達・購買プロセスにおいて、見積もり業務はなくてはならないものです。ただ、業務にまだまだムダが多く、見積もりプロセスが最適化されていない日本企業は多いのではないでしょうか。

本記事では、見積もりの重要性から、上手な見積もりのコツまで分かりやすく解説します。

TEXT BY Leaner Magazine編集部

 

見積もりとは?

見積もりとは

見積もりとは、「金額・量・期間・行動を前もって概算すること、大方の計算をすること」を指します。特に、企業の調達・購買活動における、原料や製品、サービス等にかかる費用を予め算出する行為、またはその金額・計算の結果を記載した書面の意味で用いられることが多いです。

なかでも相見積もりとは、個人や企業がモノ・サービスを購入する際に「複数の業者に見積もりを取り、価格や条件を比較すること」を指します。見積もりのうち、サプライヤーを横比較するため、という目的の意味が強く出ている言葉です。相見積もりのメリットは、複数のサプライヤーと交渉を行うことで、より自社に合った契約・条件を見つけられる点です。

相見積もりについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

見積もりをするタイミング

見積もりは、具体的にどのようなものを調達・購買する際に行うものなのでしょうか。

調達・購買を行う対象には、大きく分けて「直接材」と「間接材」があります。

直接材とは、製品・サービスを製造するために直接的に使用する資材のことで、この直接材の調達には多くの場合、見積もりを行います。直接材のコストは、製造原価に直結するので、力を入れて見積もりをし、少しでも安く調達しようと努力している企業が多いです。

一方、間接材とは、製品・サービスを製造するために間接的に使用する資材のことです。例えば、製造業の場合、複数の生産ラインで補助的に使われる潤滑油や工具などが間接材と呼ばれます。間接材は、「カタログ購買」を行うもの、「都度見積」により発注するもの、「調達契約」により発注するものの3つに大きく分かれます。

間接材のなかでも、「文房具や包装紙などの事務消耗品」や「MRO(副資材)」はカタログ購買で調達するため、見積もりを行うことは少ないです。

「都度見積」は、広告費外注費など、発注の度に仕様や要望が異なるものについて行います。各事業部が各々、見積もりを行っていることが多いです。

そのほか、サーバー費などの通信費や水道光熱費、各種手数料などは、契約条件が一定のため、契約初回・更新時のみ見積もりを行う「調達契約」を業者と締結することが一般的です。

このように、見積もりは、直接材や、間接材のなかでもカタログ購買を行わないモノ(基本的にはある程度高価格でサプライヤーが横比較できるもの)に対して行います。

 

調達・購買活動における日本企業の課題と見積もりの重要性

日本企業における見積もりプロセスの課題

見積もりプロセスにおける課題の中で、特に日本企業で顕著に見られるものが以下の4点です。

1.見積もりを行うための段取りが多い
2.アナログな手段を用いている
3.見積もりプロセスに透明性がない
4.全社的に取り組めていない

1つずつ、分かりやすく解説します。

1.見積もりを行うための段取りが多い

見積もりは、調達契約においては新規契約や更新の際に、都度見積は調達したいものがあるときに行われます。そのたびに、要望の仕様条件を書類にまとめたり、多くのサプライヤーに見積書を出したり、そこから交渉したり…、と多くのステップを踏む必要があります。

これらの業務には多くの時間と手間を要するため、面倒に思う人も多いのではないでしょうか。

そして、毎回形だけの見積もりを行ったり、さらには見積もりを行わなかったりといったことが起こり、最終的には慣例に従って“いつものサプライヤー”に発注をしてしまうことも出てきます。

 

2.アナログな手段を用いている

日本では、見積もりプロセスに、メール・電話・FAXなどアナログな手段を用いていることが多いです。同じモノを見積もる際に、サプライヤーごとに手段を変えていたり、見積もりを行う社員ごとにやり方が異なっていたりすると、見積もりで重要な「サプライヤーを横比較すること」が難しくなります。

また、これらの属人的なアプローチには、再現性が低く、担当者が異動や退職でいなくなってしまったときにノウハウが失われてしまうなどの弊害も伴います。

 

3.見積もりプロセスに透明性がない

見積もり業務が属人的である限り、見積もり業務を含む調達・購買活動の透明性を確保することは非常に難しくなります。

誰がどのサプライヤーとどのようなやり取りをした結果、どのような発注が行われたのかというプロセスがブラックボックスのままだと、個人的な理由で発注を決めたり、最悪の場合には架空発注をするなど、コーポレートガバナンス上の問題が発生してしまう可能性もあります。

 

4.全社的に取り組めていない

直接材のコストは製造原価に直結するため、調達部などの部門が設けられ、見積もり業務を含む、調達・購買プロセスを包括的に管理することができていることが多いです。

一方で間接材は、都度見積などに見られるように、各々の部門がバラバラに見積もり等の管理をしており、徹底的に取り組む制度が確立されていないことが多いです。その結果、全社的に「見積もり業務を見直す」という習慣が形成されづらくなってしまいます。

特に、販売促進費やマーケティング費用は費用対効果が図りづらく、見直しづらい、ある意味“聖域化”してしまっているコストと言えます。このような費用をも見直すには、やはり全社的な意識変革が必要と言えるでしょう。

 

調達・購買活動における見積もりの徹底の重要性

このように、日本の見積もりプロセスにおいては多くの課題があります。

これらの課題を1つ1つ解決していくためにも、見積もりのプロセスを見直し、全社で見積もり業務を徹底する必要があります。

具体的にどのようにすれば見積もりを最適化できるのか、次章で紹介します。

 

見積もりを上手に行うためのポイント

見積もりを上手に行うためのポイントとして、以下の5つが挙げられます。

1.全社共通の見積書テンプレートを作成する

見積もり業務が属人的であったり、サプライヤーによって見積手段が異なったりすると、サプライヤーの横比較が難しくなります。

そこで全社で一律の見積書テンプレートを作り、それをどのサプライヤーにも共通して用いることにより、サプライヤーの横比較が容易になります。

見積もり業務の際に必要な書類としては、「RFI(情報提供依頼書)」「RFP(提案依頼書)」「RFQ(見積依頼書)」の3つがあります。

それぞれの書類は、サプライヤーに対して、「どのような製品やサービスを提供できるのかを尋ねる(RFI)」「具体的なサービスの提案を要請する(RFP)」「契約条件を伝え見積もりを依頼する(RFQ)」といった役割があります。

RFI・RFP・RFQについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

2.材や製品、サービスごとにサプライヤー情報を蓄積する

見積もり業務が属人的だと、調達の担当者が変わったときに再現性のある見積もりを行うことができません。

また、以前に行った見積もりの情報が、次の見積もりの交渉材料となることもありますし、見積もりを行った他のサプライヤー契約条件を引き合いにして、価格の値下げ交渉を図ることもできるかもしれません。

そのためにも、サプライヤーの基本情報や過去に行った見積もりの情報などを、材料や製品、サービスごとに蓄積しておくことが重要です。

 

3.複数社に見積もりを取って、サプライヤーの競争環境を醸成する

見積もりが面倒だからといって、いつも同じサプライヤーに発注を行っていると、価格等の契約条件が改善される可能性が低くなります。

もしかすると、他のサプライヤーがより安いプランを出していたり、いつものサプライヤーももう少しお得にプランを組める可能性があったりするかもしれません。

複数社に見積もりを取り、その結果をサプライヤーとの交渉に用いることで、サプライヤー同士の競争環境を作り出し、より単価の値下げ交渉に繋げられるような効果的な見積もりを行うことができます。

 

4.低価格なMRO(副資材)はカタログ購買を活用する

見積もりを行うタイミングを紹介した章にあったように、見積もりを行う品目を見極めることも、見積もりを上手く行うためのコツです。

「どの製品やサービスについても見積もりを行う」よりも、「見積もりを重点的に行わなければならないものの見積もりに集中する」方が良いでしょう。逆に、価格が低く安定しているMROなどはカタログ購買を活用して見積もりの手間を省きます。

このようにカタログ購買を上手く組み合わせることで、重要な見積もりに集中することができ、見積もりの最適化に繋がります。

 

5.見積もりをデジタル化するツールを導入する

見積もり業務をデジタル化することにより、現状の見積もり業務の課題である「属人的である点」「再現性が低い点」「透明性がない点」「全社徹底ができていない点」などを解決することができます。

今や、見積もり業務のデジタル化・DXは、日本企業にとってホットトピックになりつつあります。

見積もり業務のツールによる一括管理を行うことで、その都度見積書を用意する必要がなくなったり、サプライヤーの情報管理も容易にできるようになります。また、どのサプライヤーとどのようなやり取りをしたのかがすぐ分かるので透明性の向上にも繋がったり、サプライヤーの横比較も容易になります。

全社でツールの導入・利用を徹底すれば、見積もりを頻繁に見直す社員意識の浸透にも繋がります。

次の章では、見積もりをデジタル化・DXするオススメのソリューションを紹介します。

 

見積もりプロセスをDXするソリューション

ソリューション1:Leaner

2019年創業の株式会社Leaner Technologiesが提供する「Leaner」は、企業のコストの中でも製造原材料以外の間接材コストの調達に特化したSaaSのシステムです。

調達・購買部門での利用を前提としていたこれまでの購買システムとは異なり、現場部署の担当者が一目で使えるようになる優れたUI/UXであることが特徴です。

栗田工業、オイシックス・ラ・大地、ネオキャリア、オリオンビールなどで導入され、様々な業界の調達コスト改革に貢献しています。

・たった5ステップで見積依頼が完了し、見積にかかっていた工数が50%以上削減
・サプライヤーから提出された見積も自動で集計され、横比較が簡単
・サプライヤーとのやり取りがチャットで可能。案件ごとの交渉履歴を蓄積
・過去の見積データが全て蓄積し、戦略的な調達活動が実現する

「調達・購買部門が存在し、全社的な調達改革を行おうとしている企業」、「調達部門が存在しないが、現場レベルでの調達活動を見直してコスト改革を行いたい企業」どちらにもおすすめのサービスです。

 

ソリューション2:SAP Ariba

SAPが提供するSAP Aribaは企業の調達から支払いまでのプロセス、受注から入金までのプロセスをデジタル化し一括管理するソリューションです。

企業の調達・購買の活動が全てがクラウド上で行われ、そのプラットフォームには2021年3月現在190か国の420万社のサプライヤーが参加しています。グローバルでも話題のサプライチェーンクラウドソリューションです。

デジタル技術を通じて、調達企業とサプライヤー双方のメリットを等しく最大化することを目指している点が、SAP Aribaの特徴であると言えます。

主にグローバルにビジネスを展開しているエンタープライズ企業向けのソリューションです。

 

ソリューション3:MonotaRO

株式会社MonotaROでは、MROなどの事業者向け工業用間接資材の通信販売を行うネットストア「モノタロウ」を提供しています。

異なる事業者では必要な間接資材も異なり、間接資材のニーズは多種多様です。この多種多様な間接資材のニーズに応えられるようにと変革を起こすべく出来たのが「モノタロウ」です。モノタロウでは、通信販売を通じて間接資材の流通を最適化することが目指されています。

流通量が比較的少ない間接資材市場が多々ある中で、それら市場をデジタル技術を通じて集約し、買い手との橋渡しを行っている点がモノタロウの特徴であると言えます。

大企業向けに間接資材集中購買サービス(利用無料)も展開しており、全社的に「誰が」「どこで」「どれくらい」間接資材を購入されているかを可視化できます。

 

見積もりを最適化しよう

本記事では、見積もり業務において現在の日本が抱える課題、それらを解決するポイントなどを紹介しました。

皆さんの会社でも、見積もり業務をDXするソリューションの導入を検討しながら、見積もり業務を一度見直してみてはいかがでしょうか。

本記事が皆さんの調達・購買活動の最適化に繋がれば幸いです。

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