2020.12.16

リバースオークションとは?メリット・デメリット、相見積もりとの違い、留意点・問題点まで徹底解説

リバースオークションとは?メリット・デメリット、相見積もりとの違い、留意点・問題点まで徹底解説

皆さんの会社の調達活動は、適切な状態で運用・管理できていますか?

調達を最適化する方法の1つに「リバースオークション」があります。「逆オークション」とも呼ばれ、「相見積もり」と混同されることも多い概念の1つです。

本記事では、リバースオークションの概要から、相見積もりとの違い、リバースオークションを行うメリットや実行プロセスまで解説します。

TEXT BY Leaner Magazine編集部

リバースオークションとは?用語の意味を解説

リバースオークションの意味と効果的な調達品目の特徴

リバースオークションとは、「買い手が提示した一定条件の下で売り手が見積書を提示し、その中から契約を行うこと」を指します。買い手にとっては、売り手が同じ条件下で価格競争をしてくれる利点があります。

リバースオークションによって調達価格を適正化しやすい調達品目の特徴として、サプライヤーの数が多く、サプライヤー間の価格競争が激しいことが挙げられます。代表的な例を挙げてあげると尚よしかと思います。

リバースオークションでは、不特定多数のサプライヤーに対して条件提示ができるため、1社1社と個別に交渉することが不要になります。多くのサプライヤーが存在する調達物において最低価格で取引したいケースでは、非常に効果的です。

   

リバースオークションと比較される「相見積もり」とは?

度々リバースオークションと比較される概念として、「相見積もり」が挙げられます。相見積もりとは、個人や企業がモノ・サービスを購入する際に「複数の業者に見積もりを取り、価格や条件を比較すること」です。

こちらは、予め自分たちが相見積もりを取る企業を選定することや、売り手ごとに見積もり条件を調整することができるという特徴が挙げられます。

相見積もりが効果的な調達品目として、以下の2つの特徴があります。

①契約価格以外に重要な検討項目が存在する調達物

②サプライヤーの数が少ないものの、競争環境が激しい調達物 

リバースオークションでは、事前に条件を絞えた上で価格競争を行うので、価格メリットを得やすくなります。一方、どうしても価格よりも細かい仕様や品質が大事になってくる調達物においては、相見積もりが適しています。1社1社に見積もりを取らなければいけない分、価格以外の細かい条件も参考にできることが魅力でしょう。

相見積もりについて詳しく知りたい方は、こちらを参照してください。

   

リバースオークションを行うメリット

リバースオークションを行う代表的なメリットとして、以下の3つを見ていきましょう。

①コストメリットが得られる

まずは、サプライヤーによる競争環境が作られることにより、最低価格水準での取引が実現されやすくなることが挙げられます。

相見積もりでは、多くの企業と交渉をすることは難しいですが、リバースオークションの場合多くの企業から見積もりを得られます。

実際、「Harvard Kennedy Study」の調査によると、企業は6社以上の会社から相見積もりをとることで、最安価格での調達を実現しやすくなることがわかっています。

多くの企業から見積もりを取得することで、コストメリットが得られると考えて良いでしょう。

  

②調達業務の効率化

リバースオークションでは、調達のプロセスにおいて最も煩雑になる「サプライヤーとの交渉」が省かれます。サプライヤー同士で価格を下げ合うため、自社が必要な調達物の要件定義とその条件の告知のみを行うことで、効果的な調達が可能です。

社内での調達業務をより効率的に行いたい方は、リバースオークションを行ってみてはいかがでしょうか。

   

③調達活動が全て「見える化」される

一般的な調達活動では、価格交渉を随時行っており、全ての記録が1カ所に全て残っているわけではありません。このため、過去の価格交渉の実績がわからないということも少なくありません。また、実際の調達活動中も一部のプロセスが途中で終わってしまうということもあります。

このようなケースをリバースオークションでは防ぎます。提示条件や見積もり期間などが共有されるため、これらは入札企業からも見ることができます。また、リバースオークションでの入札履歴は、通常オンライン上で行われるため、全て記録され、過去の実績も参照できます。調達活動が可視化されることで、過去の取引から学び改善サイクルを回すことができるでしょう。

  

日本政府におけるリバースオークション例

日本政府は、公開入札を通じて税金の使途を開示し、透明性の高い取引を実現しています。また、市場価格よりも割高になりやすい行政コストの削減策として、リバースオークション(競り下げ方式)を導入しています。

物品だけではなく、政府発注の公共事業の調達なども含めて、リバースオークションを採用しています。これにより、民間企業がサプライヤーとして参入することを目指しています。

出所:日本経済新聞『政府調達、競り下げ方式導入 公共サービス改革方針を決定』

   

リバースオークションを行う上での留意点

①調達の目的と目標を明確にする

まずは自社が必要な調達を行う、目的と目標を明確にしましょう。

具体的には、「どのような問題があり、新たな調達先を探しているのか」など、現在の契約状況や改善点、あるべき姿を整理します。この情報をもとに、サプライヤーに提示する発注条件を決定していきます。

その次に、サプライヤーに条件として提示する予算や要望、納期を整理しましょう。これによって、サプライヤーに対して、不明確な情報を無くし、スムーズな調達活動ができるでしょう。

  

②リバースオークションが調達方法として適切か判断する

リバースオークションや相見積もりなど、調達方法はそれぞれ特徴が異なります。よって、自分たちが調達しようとしているものの調達価格を下げる手段としてリバースオークションが適切なのか、冷静に判断する必要があります。

先ほどのリバースオークションの効果がある調達物の特徴などを参照しながら、適切な調達方法を検討しましょう。

  

ポイントを押さえてリバースオークションを行ってみよう

リバースオークションは、調達価格を落とす際の手段の1つにすぎません。そのため、相見積もりなど様々な調達方法がある中では、自社に必要な調達物によって調達方法を変える必要があります。

自社の購買条件や製品仕様を整理して、リバースオークションが最適な調達手段だと判断できた場合、是非取り組んでみてはいかがでしょうか?本記事を読んで、少しでも調達について理解が深まっていたら幸いです。

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