2020.12.17

<3分で振り返り> Withコロナで変化する“経営企画部に求められること”とは|Leanerセミナーレポート

<3分で振り返り> Withコロナで変化する“経営企画部に求められること”とは|Leanerセミナーレポート

コロナ禍を経て、バックオフィスの“ニューノーマル”が大きく変化しています。

特に企業経営の中核を担う経営企画部は、中長期経営計画・予算計画を見直す必要に迫られたり、DXの大号令をうけ業務改革をすすめていたりと、まさに大変革の渦中に立たされています。

企業をとりまく情勢が大きく変化するなか、これからの経営企画には一体なにが求められているのでしょうか。

本テーマについて考えるべく、2020年11月12日(木)に株式会社ログラスの布川氏をお招きし、Leaner代表の大平との共催セミナーを開催。本記事では、当日の様子とともにWithコロナで経営企画部に求められる「予算策定のニューノーマル」「利益を確保するためにやるべきこと」についてお伝えします。

 

布川友也 | ログラス株式会社 代表取締役CEO

慶應義塾大学経済学部卒業後、2016年SMBC日興証券 投資銀行入社。PE、総合商社によるM&Aや投資先IPOアドバイザリーを担当。その後、GameWith経営戦略室にてIR・投資・経営管理等を担当し、入社1年目で全社表彰を獲得。2019年株式会社ログラス創業 代表取締役に就任。全ての企業に最高の経営管理体験を届ける経営管理クラウドサービスLoglassを開発・提供。

大平裕介 | 株式会社Leaner Technologies 代表取締役CEO

慶應義塾大学理工学部卒業後、A.T. Kearney 株式会社に入社。小売・製造業・金融業など幅広い業界において、リーディングカンパニーから地方の中小企業までコスト改革を支援。特に間接費のコスト削減に関しては、消耗品費全般(コピー費・印刷費・備品什器・文具など)、水道光熱費、委託業務費(警備・清掃・派遣など)全般に幅広く支援。その後、株式会社Leaner Technologiesを立ち上げ、代表取締役に就任。コスト削減のための支出管理プラットフォーム「Leaner」を開発・運営し、従業員100名以上の企業を中心に間接費のコスト削減をテクノロジーをもちいて支援。  

 

予算策定のニューノーマルとは?

Withコロナで変わる「経営企画に求められる役割」

―本日はよろしくお願いします。「予算策定のニューノーマル」というテーマですが、まずコロナ前とコロナ後で経営企画部の働き方や意識は変わっていると感じますか?

布川:明確に変わっていると感じます。特に経営企画部の方々は、IR資料作成や予算策定をオンラインで行えることからリモートワークされていることが多く、デジタル変革に抵抗を感じにくくなってきている印象を受けています。

大平:大きく2つの変化があると感じています。まずコロナが会社業績にポジティブに働いている会社は、現状をチャンスと捉え「更に成長するために何をすべきか」という視点で、向き合うべき課題を探されています。一方で、コロナが業績にネガティブに働いている会社は、なかなか売上を伸ばせないので「コストをいかにコントロールするか」に関心が湧いていると感じます。

 

―業界などによって違いは感じますか?

布川:大きく異なる印象です。そもそも業界ごとにコロナによる業績への影響は異なるので、違いが生じるのは当然でしょう。飲食、百貨店、エンタメ業界などは厳しい状況に置かれているのに対して、EC系などは好調ですよね。

業績好調な会社は、DXといった攻めの打ち手に取り組まれている一方で、売上が伸び悩んでいる会社では目の前の利益を創出することが喫緊の課題でしょう。そうすると、どうしてもDXなどの取り組み優先順位は下がってしまいます。こうした取り組みに投資したくても、なかなかできないジレンマを抱える会社も少なくありません。

大平ログラスさんは経営企画部の「経営管理」をDXするサービスを提供されています。問い合わせは、業績が好調な会社とそうでない会社では、どちらが多いですか?

布川:お問い合わせ自体は、どちらからもいただいています。経営企画のDXは、成長の度合いに関わらず必要なんです。

そもそもWithコロナ時代は「いつ・なにが起こるか分からない」リスクと常に隣り合わせです。感染が急に拡大するかもしれないし、突然の不況が資本市場を襲うかもしれない。

ですから経営企画部には、変化にすばやく対応して予算計画を見直したり、それを事業部へスムーズに接続したりといったことが求められます。「スピード」と「コミュニケーション」が一層重要になるのです。

これらを実現するためには、既存の運用では限界があることも多いので、弊社のシステム活用を検討いただくケースが多いですね。

ただ前述の通り、業績好調な会社の方がDXへ投資する余力があるため、この動きが加速していると言えるかもしれません。

 

80名の経営企画部メンバーに聞いた、最新の予算策定トレンド

―ログラス社にて経営企画部80名にアンケートを実施いただいています。特に、コロナ禍をうけて各社が新たに行っている取り組みについて教えてください。

布川:コロナで「予算管理に対する意識が変わった」とお答えいただいた方々に対し、新たに行っている取り組み内容についてもヒアリングを行いました。結果を1位~5位までのランキング形式でご紹介します。

 

第1位:「予算管理項目を細かくした」

布川:第1位は「予算管理項目を細かくした」です。具体的には「営業の外注費をプロジェクトコードで細分化して管理する」といった取り組みです。分析する軸が増えることで、科目横断でコスト増減の把握ができる点がメリットです。一方、作業工数が増えるので、ミスを起こすリスクが発生する点はデメリットと言えるでしょう。

 

第2位:「見込み更新頻度を増やした」

布川:第2位は、「見込更新頻度を増やした」です。PDCAサイクルを増やすことでリスク回避に繋げることができますが、第1位と共通のデメリットとして、やはり経営企画部メンバーの工数増加につながる点が挙げられます。対策は3つあるでしょう。

  1. エクセルからスプレッドシート管理に移行する
  2. エクセルからoffice365のオンラインエクセルに移行する
  3. ITクラウドツールを活用する

これらの手段を用いてオンライン化することで、工数負荷を低減することができます。特に3つめの「クラウドツールを利用する」が、もっとも業務効率化メリットが大きい選択肢です。

Leaner社でも、経営陣からの要望でPDCAサイクルの高速化を求められることはありますか?

大平:多いですね。ただし、そういったお話をいただいた場合は、「更新頻度をどんな目的で上げたいのか」を聞くようにしています。

マネジメントであれば、誰しもが頻度高く状況を確認したいと思うものです。しかし、そこに明確な目的がないことも多いと感じます。

布川:同感です。結果、更新頻度を上げるというプロセスが適切でない場合もありますよね。目的に沿ってプロセスを検討することは非常に重要ですね。

 

第3位〜5位:「削減可能固定費を整理した」など

布川:以下、第3位から5位までご紹介します。第3位の「固定費の削減」ですが、これはPL上の「販売管理費」や「一般管理費」の中で、どの費目を削減すべきかを考えることです。Withコロナの時代においては、オフィスで使われている「通信費」「光熱費」「地代家賃」が削減効果が出やすい費目と考えられますが、こういった費目でさえ、削減できていない会社が多いです。

第4位の「不採算事業の整理を検討する」は、大手から中小企業まで多くの企業が取り組まれており、コロナ禍においては非常に本質的な取り組みだと感じています。

ただし部署、あるいは子会社の営業利益率とキャッシュフローが、可視化されていない会社も多いです。営業利益率だけを会計ツ―ルで管理されているケースはありますが、特定の部署の人件費地代家賃がいくら発生しているか、といった管理会計が疎かなことも少なくありません。

ただし気をつけておきたいのは、「経営者は事業を立ち上げた経験があるため、事業を整理する業務に抵抗を感じやすい」という点です。ゆえに、全体を俯瞰して採算性を管理する立場にある経営企画部こそ、この役割の一端を担うべきなのです。管理会計によって各事業の採算性を正当に評価し、不採算事業を見極めたうえで、リソースの再分配を経営層に提案することが求められます

第5位は、「変動費のROIを再検討した」です。広告宣伝費などの変動費は、売上に直接寄与するコストなので、ここを再検討したという会社も多いかと思います。

Leaner社のお客様でも、変動費を見直されている企業はありますか?

大平:ほぼ100%のお客様が見直されていますね。経営企画主導で経費を見直されているケースが多いですが、最近だと特にSaaSサービスのROI(投資対効果)の見直しが増えています。

布川:サービスによっては、使用していないアカウントが存在する可能性がありますよね。これらを効率的に管理するために、SaaS管理ツールなどを活用して、アカウント数が適切かを検討される会社も増えていますね。

 

「予算策定のニューノーマル」まとめ

布川:予算策定の中で、CFO・経営企画部に求められる業務はますます高度化されていくでしょう。単純に工数を増やすのではなく、本質的にどの視点、あるいは業務が重要なのかを考え、必要な要件を整理したうえでデータ整理に着手することが重要です。そして、本当に必要なソリューションを見極めていく審美眼が必要になります。

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利益を確保するために、今だからこそやるべきこと

Withコロナでも利益を確保するために重要なことは?

大平:私たちLeanerは、コストを最適化するSaaSソリューションを提供しています。数十社をサポートする中で培った知見をお伝えできればと思います。
まず、コロナ禍では多くの業種でトップラインを伸ばすことが難しいため、「ボトムラインをいかにして改善し、利益を確保するか」という視点で考えます。

全体のコストのうち、改善目標額が1%の会社と10%の会社とでは、取り組むべき内容が異なります。1%であれば、一般管理費から着手すれば十分に効果は期待できますし、10%改善しないといけない場合は、不採算事業の整理などの対策が必要になります。まずは、どの程度改善すべきかの目標設定をすることが重要ですね。

布川:ログラス社の場合、個別具体の費目の削減策を話すことは少ないのですが、PLを見ながら会話をさせていただくことはあります。

例えば、アプリケーションを作っている会社の場合、トップラインにしか意識が向いていなかったため、アプリケーション毎に営業利益を見ることがありませんでした。しかし、アプリケーション毎の営業利益を見てみると、利益が全く出ていないアプリケーションも存在しました。

大平:まずは、利益を出している事業と出していない事業を把握することが重要だということですね。

布川:その通りです。

赤字且つ成長していない事業を整理することは非常に重要です。短期の売上は下がりますが、中長期で見れば利益を確保することにつながるので、その合理的な意思決定ができるかどうか、が重要だと感じています。

 

コスト意識を現場に根付かせるために重要なことは?

―Leaner社は支出管理を生業にしている会社ですが、この質問はログラス社にこそ伺いたいと考えています。全体視点から見たときに、経営企画からコスト意識を根付かせるためにはなにが重要なのでしょうか?

布川:私は、元々前職で経営企画部にいましたし、この問いは非常に難しい問題だと感じています。

以前、コスト削減を行っている現場を対象に、簡単なテストを実施したことがあります。「経営からトップダウンでコスト削減を指示された場合」と「“身近な”部長が主導してコスト削減に取り組んだ場合」とを比較したときに、後者の方がコスト削減額が大きい結果になりました。

要するに「自分に身近なところで、目標設定することが重要」だということです。

これを実践するために最も効果的なことは、現場のメンバー自身で目標を設定することです。そうすることで、現場にコスト意識が芽生えます。

大平:Leanerでは、この辺りの意識づけを体系的に行えるようアドバイスをしています。今日は、コスト意識を現場に根付かせるうえで効果的な取り組みを3点ご紹介します。

  1. コストを見える化すること
  2. 定期的にコストをチェックすること
  3. 現場の取り組みを正当評価すること

特に3つめが重要です。最悪なのは、「コスト削減が上手くいかない時に攻め立てて、上手くいったときに知らんぷり」といった姿勢。これでは現場のモチベーションが下がってしまいます。

取り組みが上手くいかないときには寄り添い、上手くいったときには正当に評価してあげる。これがコスト削減を実現するうえで最も重要だと考えています。

 

まとめ

  • Withコロナ時代の経営企画部には、「スピード」と「コミュニケーション」が一層求められる。変化にすばやく対応して予算計画を見直したり、事業部へスムーズに接続したりといった役割が重要に
  • コロナ禍では、CFO・経営企画部に求められる業務が高度化している。本当に必要な業務・プロセスを見極めて、最適なツールを選択しデータ活用していくことが重要
  • 利益を確保するためには「目標設定」が重要であり、目標水準によってプロセスや取り組むべき対象コストが変わる
  • コスト意識を現場に根付かせるために重要なことは、コストを可視化し、定期的に見直しを行い、成果があれば取り組みを適切に評価することである

 

*今後もLeanerでは、「コスト削減を、ぐっとスマートに」するためのウェビナーを開催しています。ぜひチェックください!

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