法人向け宅配便料金の削減方法とは?意外と知られていない経費削減のコツを5つ紹介

企業においても個人においても、なくてはならない存在になりつつある「宅配便」。

新型コロナウイルスの感染拡大により、個人はもとより法人においても、宅配便の需要が高まったと言えます。

当たり前の存在にありつつある宅配便ですが、毎回の値段を気にしたことはあるでしょうか?荷物の大きさや配達距離の他にも、料金が変わる要素が存在します。

本記事では、意外と知られていない「宅配便料金削減のためのアイデア」を紹介します。

TEXT BY Leaner Magazine編集部

宅配便料金のコスト構造とは?

宅配便の料金は、「単価」と「発注量」の掛け算で決まります。よってコスト削減を実現するためには、単価を下げるか発注量をへらすか、どちらかのアプローチが必要になります。

しかし、宅配便の量をへらすよう現場に強いることは、社員のストレスを生む可能性があり、現実的ではありません。よって、宅配便の経費削減は「いかに単価を下げるか」を検討することが、王道アプローチになるでしょう。

宅配便の単価は、宅配サイズと輸送距離・また割引率によって決まります。以下、単価の決定要素について詳しく説明します。

 

1.宅配便のサイズ

宅配便のサイズは、荷物の3辺(縦・横・高さ)の長さの合計や重量によって決まります

以下は、ヤマト運輸株式会社(以下ヤマト)のサイズ表です。荷物の大きさと重さの2つの要素が異なるサイズに分類されたときは、大きい方のサイズに合わせます。たとえば、3辺の合計が75㎝で重量が1.5㎏のときは、荷物の大きさに合わせて80サイズとなります。

出所:ヤマト運輸株式会社『宅急便のサイズについて』

 

2.宅配便の距離

距離の判定基準は、「どの都道府県に配達されるか」です。仮に輸送距離が等しかったとしても、送り先の都道府県によって料金が変わることに注意が必要です。

以下の表は、関東から配達する場合のサイズと距離による料金の一覧表です。

出所:ヤマト運輸株式会社『宅急便一覧表:関東』

たとえば、東京から大阪に厚さ3㎝の文庫本を2冊送るとき、「60サイズ」「関西」が交わる箇所を見て、1,040円かかることが分かります。

サイズと距離の他に、単価の決定要素として「割引の適用」が挙げられます。

ただ、多店舗展開している法人であっても、宅配便業者との契約は法人単位の契約ではなく、集荷営業所との個別契約の積み上げとなります。割引率も、各営業所ごとに個別に設定 されていることが多いです。他の営業所で、今の営業所より安く契約しているところがあれば、そのことを引き合いに単価や割引率を交渉できるかもしれません。

 

このように、決定される単価と発注量を掛け算することで、宅配便料金が算出されます。発注量はなかなかコントロールすることが難しいですが、宅配便単価は依頼先の会社の基準や割引条件によって決まります。そのため、依頼先の管理や価格交渉を適切に行うことで、コスト削減することができるでしょう。

また単価がどのように決定されるのかを把握しておくことは、宅配便料金の可視化に繋がります。どこに削減余地があるのかを発見できれば、コスト削減への第一歩となるでしょう。

 

宅配便料金削減のために知っておきたい5つのアイデア

コスト削減の方法は、サプライヤーに働きかけることでコスト削減を行う方法(サプライヤーマネジメント)と、社内への働きかけによってコスト削減をする方法(ユーザーマネジメント)の2つに分けることができます。宅配便料金削減のアイデアも、この2つに分けて紹介していきます。

 

サプライヤーに働きかけて経費削減を実現する方法

1.価格交渉をする

価格交渉は、コスト削減の王道のアプローチです。価格交渉のコツの1つに、「ボリュームディスカウントを引き出す」ことが挙げられます。

価格交渉のコツについて詳しくはこちら

法人で一括して契約するのではなく、各店舗がそれぞれの集荷営業所と契約を結んでいる宅配便の契約において、ボリュームディスカウントを引き出すことはなかなか難しいかもしれません。しかし、同一企業内の他店舗と合わせた社内での最安値を調査し、それを引き合いに交渉することで、より大きな割引率を獲得できるかもしれません。

2.利用状況に合わせ、ハコベルなど物流マッチングサービスの利用に切り替える

法人向けの宅配便は、1つの業者と契約し、宅配するときはその業者に配達を依頼するという形が一般的です。

しかし、最近では「ハコベル」のような物流プラットフォームを活用する手も出てきています。

物流プラットフォーム「ハコベル」とは、荷物を送りたい人と各運送会社の非稼働時間や個人ドライバーを直接マッチングしてくれるサービスです。

荷主と運送業者を直接マッチングすることにより、中間マージンをカットした低価格での配達の提供を可能とします。また、インターネット上で簡単に配達を依頼できるので、スピーディーな配送を可能にしています。

また、一般の宅配便では料金が高くなってしまう大型の箱(160cmなど)を依頼するときや、配達したい人と配達する人が集中する関東圏中心での集配を依頼するときに大きな効果を発揮します。

このような場合や、配達の依頼頻度の低いものは、必要なときに必要な分だけ配達依頼する形に移行するなど、こうしたプラットフォームを活用し、使い分けるのも良いでしょう。

 

社内に働きかけて経費削減を実現する方法

1.持込割引を利用する

一般的に、宅配便を直営店やコンビニエンスストアなどのサプライヤーによって指定された場所に持ち込むと、割引を受けることができます。

たとえば、ヤマトの“持込割”では、ヤマト運輸直営店・コンビニエンスストア・取扱店に直接荷物を持ち込むと、荷物1つにつき100円の割引が得られます。

少量の宅配便を発送する際、社内において持込をする余力があれば、持込割引を利用するのは1つの手です。

2.往復割引を利用する

往復割引という割引も存在します。ヤマト運輸では、宿泊施設や空港などと自宅との間で、往復での荷物のやり取りで利用可能です。往復宅急便を利用すると、復路の料金が100円割引されます。

他にも、往路の発送地と復路の届け先、往路の届け先と復路の発送地、のそれぞれがヤマトの定める同一地帯であれば、同じく往復割引を受けることができます。

たとえば、東京都と千葉県が関東、大阪府と兵庫県が関西の同一地帯と分類されているので、以下のようなルートであれば、往復割引を利用することができます。

往路:東京都(職場)→大阪府(ゴルフ場)
復路:兵庫県(宿泊施設)→千葉県(自宅)

利用できる状況は限られますが、往復割引が適用される利用方法の頻度が高い方は活用してみてはいかがでしょうか。

3.適切な箱のサイズを選択する

荷物を詰める際、大きい箱のほうが荷物を詰めやすいという理由で、荷物に対して大きめの箱を使用していないでしょうか。

1つ1つの箱代が積み重なると、その無駄な費用は大きくなります。適切な大きさの箱を選択することが、コスト削減に繋がります。

ちなみにヤマトでは、最小サイズである「60サイズ」未満の荷物について「宅急便コンパクト」というサービスを利用することができます。専用BOXを購入することで、BOX購入代を含めたとしても、60サイズの値段より310円お得に配達してもらえます。

 

法人向け宅配便の主要なサプライヤーを紹介

宅配便は、ヤマト運輸と佐川急便、日本郵便の3社で、市場の9割強のシェアを占めています。また前章で解説したように、ハコベルのような物流プラットフォームも台頭しています。

地域における営業所の有無や自社の活用方法に合わせて、適切なサプライヤーを選ぶと良いでしょう。詳細は各社のホームページをご覧ください。

ヤマト運輸

https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/

佐川急便

https://www.sagawa-exp.co.jp/

日本郵便

https://www.post.japanpost.jp/service/you_pack/

ハコベル

https://hacobell.com/

宅配便の経費削減を実施してみましょう

宅配便は、ちょっとの工夫でコスト削減を実現できる費用の1つです。

自社の利用状況に合わせて、割引を利用できるサプライヤーを選んだり、企業内での契約のバラつきをなくすことで、コスト削減をしてみてはいかがでしょうか。

本記事が皆さんのコスト削減の一助となれば幸いです。