勘定科目ごとに支出管理をすると失敗する….?経費削減成功の鍵「支出の可視化」のノウハウについてくわしく解説

経費削減に取り組む際に、多くの企業がやってしまいがちな「しくじり」があります。それは、削減する対象コストを“勘定科目”ごとに見て、判断してしまうことです。

「通信費」「広告宣伝費」といった“勘定科目”ごとに経費削減策を検討しても、上手くいかないことが多いです。なぜなら、通信費の中にも、サーバー代、携帯電話料金、SaaS利用料…など、使途別に全く異なる支出が存在し、このうちのどこに・どの程度無駄が存在するかは、勘定科目では判断がつかないからです。

効果的な経費削減策を考え、実行するためには、ユースケース別に支出を把握する、すなわち“費目”別に支出を管理する必要があります。

本記事では、なぜ費目ごとに支出を把握する必要があるのか、その重要性を解説するとともに、各勘定科目にどのような費目が含まれているのか、それぞれに対してどのような削減策が取りうるのかを、ご紹介します。

TEXT BY Leaner Magazine編集部

勘定科目ではなく、「費目」ごとに経費削減を考えるべき理由

経費削減を試みる際にまず行うべきことが、コストの「見える化」です。企業内のコストの種類やサプライヤー、支出元の部署を特定することで、どこに無駄があるのかを特定し、具体的な削減余地を算出することができます。

しかし、コストの見える化はしているはずなのに、削減余地が特定できないという問題がしばしば起こります。

その最も大きな原因の1つに、「勘定科目」ごとにコストの見える化をしていることが挙げられます。

勘定科目とは、簿記の仕分けや財務諸表などに用いる、表示金額の内容を表す名称のことで、例として「仕入」「水道光熱費」「通信費」「広告宣伝費」などが挙げられます。企業の財務状況を把握する際に有用な、コストの集計カテゴリーです。

では、これらの勘定科目を用いてコストの見える化をすると、なぜ経費削減は上手くいかないのでしょうか。

それは、勘定科目とは会計を処理するために複数の費用をまとめたカテゴリーであり、具体的に「費用が何に支払われたのか」までは、特定できないからです。

したがって、経費削減をする際には、そのコストの使途が明確な「費目」単位でコストを把握する必要があります。

勘定科目の1つである「通信費」を例にとって考えてみます。

「通信費」と呼ばれる費用には、インターネット回線費用や携帯電話料金があり、勘定科目を見るだけでは、それぞれにいくら支払われていてどれくらいの余地があるのかどうかは判断できません。また、インターネット回線費と携帯電話料金とでは、それぞれ削減のアプローチも異なります。

そこで「通信費」を「固定電話」「インターネット回線」「携帯電話」「サーバー費」のように、「費目」単位に分けて見える化します。こうすることで、どこに無駄があるのかの可視化がしやすくなり、また費目ごとの削減案を実施できるため、効率よく経費削減を進めることができるでしょう。

 

代表的な勘定科目と、それぞれの勘定科目に属する費目を紹介

”費目”は、一般的に約150を越えるカテゴリーに細分化されます。

企業によっては、「補助科目」のタグを用いて、一部のみは会社が独自に設定した任意のカテゴリーで管理されている例もありますが、理想的には、正規化されたカテゴリーに分類するのが望ましいでしょう。

そこで本記事では、「費目」に着目します。勘定科目のうち数個を取り上げて、そのなかに含まれる費目と、費目ごとの削減アプローチを紹介します。特に、経費削減の取り組みがしやすい、代表的なものを取り上げていきます。

 

勘定科目「通信費」に分類される費目

勘定科目としては「通信費」と分類される費目の代表的な例として、以下のような費目があります。勘定科目としては同じ「通信費」とされていても、削減方法は異なります。削減方法については参考記事をご覧ください。

  • 携帯電話料金

携帯電話料金の削減の詳細や、サプライヤーの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

  • 固定電話料金

固定電話料金の削減についての詳細や、主要なサプライヤーについては以下の記事をご覧ください。

  • インターネット回線費

主要なインターネット回線のサプライヤーについては以下の記事をご覧ください。

  • PC費

PCの保守費用の削減など、PCの経費削減についての詳細は以下の記事をご覧ください。

  • サーバー費用

クラウドサーバーの詳しい削減アイデア、クラウドコンサルティング会社などについては、こちらを参照してください。

他にも「切手代」や「SaaS料金」も通信費に含まれます。

 

勘定科目「消耗品費」に分類される費目

「消耗品費」に分類される費目も多種多様です。以下、代表的な品目を紹介します。

  • コピー費

複合機・コピー費の詳しい削減アイデアの手順や、主要なサプライヤーについてはこちらを参照してください。

  • 消耗品費

消耗品の詳しい削減アイデアや、相見積もりを取るべきサプライヤーについては、こちらを参照してください。

  • 什器・備品費

什器・備品費の詳しい削減アイデアや、相見積もりを取るべき新規・中古サプライヤーについては、こちらを参照してください。

  • 上場関連印刷費

上場関連印刷費の計上方法や主要サプライヤーなどの詳細はこちらの記事をご覧ください。

 

勘定科目「車両費」に分類される費目

勘定科目における「車両費」と聞くと、車本体の料金が大半を占めそうな気がしそうですが、他にも「車両費」に含まれる費目が存在します。勘定科目で「車両費」と分類される代表的な費目を紹介します。

  • カーリース代金
  • ガソリン代
  • 高速道路料金
  • 自動車保険代金

このように、かなり性質の異なる費目が同じ勘定科目に含まれていることが少なくないので、費目ごとに削減アプローチを選定すると良いでしょう。

勘定科目ではなく費目ごとに経費削減に取り組もう

1つの勘定科目の中に、どの費目が存在するかを把握することにより、経費削減の対象を細分化できます。

費目ごとに細分化した上で経費削減を検討することにより、経費削減のハードルが下がるはずでしょう。

是非、勘定科目から細分化して費目ごとに経費削減をしてみてはいかがですか。

本記事が皆さんの経費削減の一助となれば幸いです。