2020.02.28
コスト削減SaaSは何ができる?おすすめする7つの理由

企業経営に重要なコスト削減を効率的に行える方法の1つとして、「クラウドサービス」があります。
日本ではまだ取り入れている会社が少ないですが、実は海外ではアメリカを中心に多くの企業が利用しており、すでに一般的になりつつあります。
本記事では、コスト削減クラウドサービスのメリットを7つご紹介します。
コスト削減を効率的にすすめる手段として、是非導入を検討してみてはいかがでしょうか。
TEXT BY Leaner Magazine編集部
1.カテゴリーを作成・管理できる
コスト削減を行うためには、まず「どの費目」に「どのくらい支出しているか」を把握することが重要です。
財務会計上は「勘定科目」のレベルで仕訳が行われますが、費用を適切に管理するためには「費目」単位で支出を把握する必要があります。
これを実現するためには、経費データ1つ1つを確認し、支払先や摘要といった情報から手作業で仕訳をしていかなければなりません。また、経費データは社員がそれぞれ手打ちしているケースも多く、表記にブレがあることが少なくありません。
これらの条件のもと、膨大な手作業で間接費を整理するのは、それだけで膨大な手間がかかります。
支出管理系クラウドサービスは、これらの作業を自動で処理する機能を持っています。
必要な作業は、企業の会計データを出力し、転送するだけ。表記に乱れがあったり、名寄せが行われていない状態であっても、情報を整理してくれます。サービスによっては、ページ上からデータをアップロードできたり、API連携により自動で更新が行われるものもあります。
人件費をかけずに支出の内訳を把握することができるのは、クラウドサービス特有のメリットだと言えるでしょう。
2.組織分析ができる
多くの場合、部署ごとに発注している費目や金額にはばらつきがあります。そのため、「この部署の経費は多い」という情報が分かったとしても、それが不要な経費なのか、を一概に判断することは困難です。
いざ経費の必要性の有無を判断しようとすると、部署別に費目ごとの支出を集計することが必要です。
クラウドサービスの一部は、部署ごとに経費を仕分けする機能があるため、組織別に横比較をしたりといった分析を、低負荷で実現することができます。
3.ベンチマーク比較ができる
費目ごとに支出の集計ができたら、今度はその契約が本当に適正価格で契約されているのかを調べる必要があります。実は、相見積もりをとって比較検討をした場合でも、通常よりも高い水準で契約してしまっているケースが多いのです。
いくつかのクラウドサービスには、「ベンチマーク比較」機能があり、これを用いることでそれぞれの費目の支出を業界最安水準と比べることができます。これらのサービスは、様々な企業の購買データを扱っているため、ベンチマークとして水準を提示することができるのです。
当然、比較したときに自社が業界水準よりも高ければ高いほど、契約条件を見直すだけで大幅なコスト削減が可能になります。
4.アラーティング機能でコストを維持できる
アラーティング機能は、人が確認することなく大幅にコストが増加している費目を検知し警告してくれるので、新たな工数をかけずに、コスト削減を継続させてくれます。
どんな時でも継続的にコストを抑制できるようになるのです。
5.削減額の可視化
削減額を可視化するメリットは、大きく2つあります。
1つ目は、コスト削減の進捗状況を確認できることです。
コスト削減は、必ずしも結果が出るとは限りません。このため、取り組んでいるコスト削減策による成果をタイムリーに把握することが重要です。削減額を定期的に可視化することによって、順調に進んでいないコスト削減策があれば、早めに気付くことができます。
2つ目に、コスト削減の結果を適切に評価しやすくなることです。
多くの企業において、売り上げを100万円上げることと、100万円のコスト削減をすることでは、前者のほうが評価されやすい傾向にあります。これは、成果を可視化し、報告するというプロセスが確立していないことに起因するケースが少なくありません。
しかし、言うまでもなくコスト削減は営業利益に大きな影響を与えます。成果を適切に可視化することは、コスト削減の結果を正しく評価する基盤となるでしょう。
6.コンサルティングに比べ安価に利用できることが多い
コスト削減を実現するための主な手段として、「コンサルタント」の存在があります。
コンサルティングの費用は、少なく見積もっても2,000~3,000万円かかります。つまり、2,000~3,000万円以上の削減効果が出ないと、会社としての利益はマイナスになってしまいます。
一方クラウドサービスでは、システム使用料がかかるものの、ほとんどのケースではコンサルタントの人件費と比べて安価です。サービスによってばらつきはあるものの、安価なものでは年間100万円程度で導入できるものもあります。これらの価格帯であれば、中小企業のように間接費の支出金額がコンサルティング発注価格より小さかったとしても、コスト削減を実現できる可能性が大いにあります。
7.会計の管理水準が上がる
多くのコスト削減系クラウドサービスは、財務会計データをもとに支出を集計・分析します。よって、一定の管理水準で正規化されていなければ、データから得られる示唆は限定的になります。
サービス導入を契機に、仕訳のルールを見直すきっかけが生まれ、ツールに即した汎用的な管理方法を導入する。これによって、結果的に管理会計の水準が改善されるケースが多いです。
また、一部のクラウドツールでは、見積もりデータや購買データなども含めて、全てのデータが統合的に集計・整理されます。
このように、クラウドサービスを導入することは管理会計プロセスを見直すきっかけになるかもしれません。
最後に
コスト削減系のクラウドサービスは、日本ではまだあまり認知されていませんが、海外の企業では使用することが一般的になりつつあるサービスです。これら7つのメリットをうまく活用することができれば、支出を適切に管理できている状態を実現でき、利益改善に有効な打ち手になるかもしれません。
RECOMMEND
こちらの記事も人気です。
-
コスト削減
間接費のコスト削減に必要な4つのステップ
2019.09.03
-
コスト削減
なぜ日本は“コスト削減後進国”と言われるのか。戦略総務を配置し、間接部門から経営改革をすることの持つ意味
2020.02.04
-
コスト削減
職場で気を付けたい「コスト削減ハラスメント」の実態
2020.03.31
-
コスト削減
中小企業がコスト削減に取り組むべき理由と進め方のポイント
2020.03.03
-
コスト削減
法人向け損害保険料の経費削減方法|コストの特徴から市場動向、具体的な削減アイデアまですべて解説
2020.10.30
-
コスト削減
コスト削減案の検討に役立つアイデア20選。カテゴリー別コスト削減方法をまとめて紹介
2020.08.25
-
コスト削減
経営陣が行う「間接費の削減」が成功しない3つの理由
2019.07.19
-
特集
70%OFF?什器・備品費のコスト削減を実現する3つのアイデア
2019.11.30